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大久野はたけの日々3 [田畑]

先日の台風4号の影響で、日の出、あきる野では大きく育ったトウモロコシが倒されてしまった。うちのはまだまだ小さいので、あまり影響はないとは思うが、どうだろうか。あんまりこういう被害の景色は見たことがないので、やはり6月の台風というのは珍しいのだろう。
今年も比較的雨の多い、梅雨らしい梅雨が続いている。近年この傾向が続いているような気がする。ここで思い出すのが、「雨の量は決まっている」、と僕の畑の先生のおじいさんが教えてくれた言葉だ。雨が続けば、いずれは日照りのようになるし、日照りが続いても、やがてまとまった雨が降る。定期的に雨が降るような天気もある。いずれにしても、確かに毎日の天気を気にしてみると、意外とバランスをとるような傾向はある。実際、去年は梅雨前半の6月は雨が多かったが、7月に入ってぱったりと降らない日が続いた。そのために、7月の田んぼの草取りができず大変な苦労をしたから覚えている。今年は、7月も雨が多いという長期予報だったが果たしてどうか。どっかで、ぱったりと止んで暑くなるような気がするから、気をつけましょう。
僕たちが作っている田んぼは、谷津田(やつだ)と呼ばれている。地域によっては、谷戸田(やとだ)というところもあり、ヤツ/ヤト/ヤチ(谷地)というのは元々同じ意味で、山すその谷間にある湿地のことである。日の出町のように山が迫っている地域では、平地よりも水が確保しやすい谷津に田んぼを作ってきた。平地のように水路が整備されているわけではなく、山の水頼り、もっと言えば雨水、天水頼りだ。だから、田植えは梅雨入り直前の6月上旬と決まっていて、それによって収穫は、9月下旬から10月上旬と決まっている。山からの水は冷たいので、上の田んぼの稲はなかなか生長しない。また、日照りが続くと山の水も涸れて、田んぼがヒビ割れ何とも悲惨な状態になる。ただ一方で、山からの栄養を集めた水で育つのでおいしいお米ができる、ということも言われている。確かに、自分たちで種をまき、植え、草を取り、刈り取り、干し、脱穀したお米はおいしい。食べ物の味というのは、何で決まるのか。「顔が見える」ということは、単に顔写真がついているということだけではなくて、誰が、どういう思いで、どのように作物を作っているのか、誰が、どういう思いで、どのように料理し、誰と食べているのか、がわかることなのだろう。ともかく、大久野谷津田米はこうして今年もいろんな人の手によってすくすくと育っている。

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