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大久野はたけの日々11月 [田畑]

今年は、なんだかいつもより寒い気がする。
畑でがんばっていた夏の野菜も11月初めにはほとんど実がならなくなった。なぜだか一株だけ残っていたズッキーニが元気を取り戻して、今月になってから2本収穫することができた。
お米は脱穀も終わり、籾すり、精米をして今年の新米を食べることができた。味はおいしいが、香りが少し足りないような気がした。精米の仕方のせいか。うちでは循環式精米機(摩擦式精米機ともいう)を使い、玄米同士に圧力をかけるという方法で30kgを1時間ほどかけて精米する。お米屋さんの精米は、研削式精米機というもので砥石状のロールで研磨する方法で短時間で精米ができる。精米機にかけている時間の調整で七分づき米や白米に変わるのだが、少し急いだために七分づきぐらいになってしまったのかもしれない。これはこれで。籾すり機も精米機もないとすると臼を使うか、一升瓶かなど、それだけで大変な仕事になる。
そういえば、脱穀のときにも現在の機械に至るまでのさまざまな道具をみんなに見てもらった。動力がないものはまず千歯こき(江戸時代~)。細かい歯にお米の穂の部分だけを通して、バラバラと落としていく。現在も種籾を穫るためには籾を傷つけないようにこの千歯こきを使う。そして次が、足踏み脱穀機(大正時代~)。足で踏み続けて「こぎ胴」と呼ばれるドラムを回転させることによって、脱穀をする。こちらも大豆の脱穀などのときには今も現役である。次が電気で動く自動脱穀機。ここから、唐箕の送風による選別(「風選」という)の機能も機械が担い、作業の効率が格段に上がる。そして現在使っているのがコンバイン。コンバインの機能としては、通常は田んぼで稲を刈りその場で脱穀をする、というものなのだが、私たちの田んぼでは水が多いことからコンバインを田んぼには入れられないし、また籾を乾燥させるための乾燥機も近くにないために、コンバインをハーベスターとして使っている。ハザ干しした稲束を機械に入れるとこぎ胴が回転して脱穀し、風選によって籾だけが専用の袋に入っていく。機械がトラブルなく働けばとっても楽だ。とはいえ、一度この脱穀を一人でやったことがあるが、なかなか大変だった。ワラを送る人、機械の動きを見る人、ワラを出してまとめて縛る、いろいろな役割を何人かで分担すると大変効率が良くなる。
今年の脱穀では、いつも田んぼでは遊んでしまう子どもたちが、ワラを運んだり、機械に入れたりと積極的に手伝ってくれたのが印象的だった。米作りは、現代でもしばしばこうした共同作業の大切さ、おもしろさのヒントになるということが再認識できた脱穀だった。

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